「うちの子、もう5歳なのに乳歯が抜け始めた!」「まだ6歳なのに全然抜けない…」
お子さまの歯の生え変わりについて、不安を感じている保護者の方は多いのではないでしょうか。
乳歯から永久歯への生え変わりは、お子さまの成長を実感できる大切な時期です。しかし、周りのお友達と比べて早かったり遅かったりすると、「何か問題があるのでは?」と心配になりますよね。
実は、乳歯が抜ける時期や順番には個人差があり、5歳で抜け始めても決して早すぎるわけではありません。ただし、生え変わりの時期には虫歯や歯並びのトラブルが起こりやすいため、保護者の方が正しい知識を持って見守ることが重要です。

- 乳歯と永久歯の基本知識
- 乳歯はいつから抜ける?平均的な時期
- 乳歯が抜ける順番と時期の目安
- 歯の生え変わり時期に注意すべき5つのポイント
- 乳歯の虫歯が永久歯に与える3つの影響
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:生え変わり時期は「一生の歯」を守る大切な時期
当院はママと子供の歯医者さん加盟医院です
ママとこどものはいしゃさんのロゴマークは厳しい審査基準をクリアした医院だけがつけている「安心・安全の歯科医院のシンボルマーク」です。

乳歯と永久歯の基本知識
まずは、乳歯と永久歯の基本的な違いを理解しておきましょう。
乳歯は全部で20本
乳歯は生後4〜6ヶ月ごろから生え始める歯です。
全部で20本あり、2歳ごろには20本すべてが生え揃います。乳歯は永久歯と比べて柔らかく、汚れがつきやすい性質があるため、虫歯になりやすいという特徴があります。
永久歯は全部で28本(親知らずを含めると32本)
6歳ごろから乳歯の下から生え始める歯が永久歯です。永久歯は全部で28本、親知らずを含めると32本あります。親知らずは一番奥の8番目の歯のことを指しますが、人によっては歯茎の外に生えず、埋まったままという場合もあります。
永久歯は一般的に15歳ごろまでに全て生え揃うケースが多いです。親知らずが生えてくる年齢には個人差がありますが、10代後半〜20代前半ごろにかけてが多く、なかにはもっと遅いケースもあります。
乳歯はいつから抜ける?平均的な時期
多くの保護者の方が気になるのが、「いつから抜け始めるのか」という点です。
一般的には5〜6歳ごろから抜け始める
乳歯が抜ける時期には個人差がありますが、一般的には5〜6歳ごろから抜け始めます。
歯の生え変わりの時期になると、14歳ごろまでには親知らずをのぞく、すべての乳歯が永久歯へと生え変わるといわれています。
5歳で抜けるのは早すぎる?
「5歳で乳歯が抜けた」というケースは、決して異常ではありません。
身体の成長に伴い、あごも成長することで、永久歯へと生え変わっていきます。身体とあごの成長が早ければ、5歳で乳歯が抜けても問題ありません。また、男の子よりも女の子の方が、生え変わる時期が早い傾向があります。
ただし、5歳で奥歯や上の歯が複数抜けた場合は、少し注意が必要です。転倒や衝突による外傷で抜けた、虫歯や歯ぐきの炎症が原因で脱落したといった可能性もあるため、気になる場合は歯科医院で相談することをおすすめします。
7歳でまだ抜けないのは遅い?
逆に、7歳くらいまで全く歯が生えかわらないお子さんもいます。
永久歯への生えかわりのスピードは個人差が大きく、1年以上のずれがあることも珍しくありません。生えかわりのスピードが多少ゆっくりでも全く問題ないと考えられています。
もし心配な場合は6歳以降を目安に小児歯科でレントゲンを撮って永久歯を確認することもできますので、ご相談ください。
乳歯が抜ける順番と時期の目安
乳歯が抜ける順番には、ある程度の法則性があります。
最初に抜けるのは下の前歯
一般的には最初に下顎の前歯(乳中切歯)が6〜7歳ごろに抜けます。
これと同じ時期に、「6歳臼歯」と呼ばれる奥歯(第一大臼歯)が一番奥の乳歯の後ろから新たに生えてくるのが一般的です。この第一大臼歯は永久歯の中で一番大きく、かむ力も強い歯で、永久歯の歯並びやかみ合わせの基本となる大切な歯です。
その後、上の前歯、奥歯へと進む
次に上顎の乳中切歯が7〜8歳ごろに抜け、その後、上下の乳側切歯、第一乳臼歯、第二乳臼歯、乳犬歯の順に抜けていきます。
具体的な時期の目安は以下のとおりです。
- 下顎の乳中切歯(1番目):6〜7歳ごろ
- 上顎の乳中切歯(1番目):7〜8歳ごろ
- 下顎の乳側切歯(2番目):7〜8歳ごろ
- 上顎の乳側切歯(2番目):8〜9歳ごろ
- 上顎の第一乳臼歯(4番目):9〜11歳ごろ
- 下顎の乳犬歯(3番目):9〜11歳ごろ
- 上顎の第二乳臼歯(5番目):9〜12歳ごろ
- 下顎の第一乳臼歯(4番目):10〜12歳ごろ
- 上顎の乳犬歯(3番目):11〜12歳ごろ
- 下顎の第二乳臼歯(5番目):11〜13歳ごろ
ただし、これらはあくまで目安であり、時期や順番がずれたり、同時に2本抜けたりすることもあります。時期がずれたからといって心配する必要はありません。
当院はママとこどものはいしゃさんの加盟歯科医院です。

歯の生え変わり時期に注意すべき5つのポイント
歯の生え変わりの時期は、お子さまの口内環境が大きく変化する重要な時期です。
この時期に適切なケアを行うことで、将来の歯並びや虫歯のリスクを大きく減らすことができます。
①しっかり歯磨きをする(仕上げ磨きは必須)
歯の生え変わりの時期は、口内に乳歯と永久歯の両方が混在している状態でサイズがバラバラで、隙間も多いことから歯磨きがしづらく磨き残しが多くなりやすいです。
また、乳歯や生えたばかりの永久歯は、歯質が柔らかく虫歯になりやすいという特徴もあります。
お子さま一人ではうまく歯を磨けていない可能性があるので、磨き残しがないか保護者の方がチェックしたり、仕上げ磨きをしてあげたりするようにしてください。仕上げ磨きは10歳くらいまで続けることが理想的です。
歯がグラグラして歯磨きがしづらい場合や、痛みでお子さまが嫌がるという場合は、ワンタフトブラシという小さめの歯ブラシで磨くのがいいでしょう。先が小さい歯ブラシなので、1本1本丁寧に磨くことができ、グラグラしている歯でも痛みを感じにくいです。
②虫歯予防の処置をする(フッ素塗布)
乳歯や生えたばかりの永久歯は、歯質がまだ柔らかい状態のため、虫歯になりやすいです。
そのため、虫歯予防のために歯科医院でフッ素を塗布してもらうとよいでしょう。フッ素には歯の一番外側にあるエナメル質を強くし、虫歯になりにくい歯にする効果が期待できます。
生えてから2〜3年間は「幼若永久歯」といって、歯質そのものが未成熟なので、むし歯になりやすい時期です。その後、だ液中のカルシウムなどのミネラルが少しずつ歯に入り込んでいくことで、だんだん通常の永久歯の硬さと強さになっていきます。
③乳歯を無理やり抜かない
歯がグラグラしていると気になるかもしれませんが、ご家庭で無理に抜くのではなく、自然に抜けるのを待つか、歯科医院で抜いてもらうようにしましょう。
無理に抜くと、歯茎が傷ついたり歯の根っこが折れたりする恐れがあります。舌で軽く触る程度なら問題ありませんが、頻繁に指を使って揺らしたりすると、指に付着していた雑菌が入ったりすることもあるので注意が必要です。
グラグラしているだけなら、自然に抜けるのを待っていれば大丈夫です。ただし、グラグラしているのが気になってお子さんが物事に集中できなかったり、ごはんを食べる時に痛がるなど日常生活に支障が出る場合は、歯科医院で乳歯を抜いてもらうのも一つの方法です。
④口周りの癖をやめさせる
生え変わりの時期に以下のような癖があると指や舌の力によって歯に力がかかり、歯列が乱れたり、顎の成長を妨げたりする恐れがあります。
- 指しゃぶり
- 唇を噛む
- 舌で歯を押す
- 口呼吸
- 頬杖をつく
- うつ伏せで寝る
指しゃぶりや唇を噛む、舌で歯を押すなどの癖があると、前歯が前方に傾く可能性があり、出っ歯や開咬(前歯が閉じず、上下にすき間ができてしまうこと)になるリスクが高まります。
生え変わりの時期にこのような癖があると、永久歯の歯並びに影響が出る可能性があるため、なかなか癖を改善できないという場合は、一度歯科医院で相談してみるといいでしょう。
⑤トラブルが起こったら歯科医院を受診する
生え変わりの時期に以下のようなトラブルが起こったときは、歯科医院で相談しましょう。
- 強い痛みがある
- 歯茎が腫れている
- 乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた(二枚歯)
- 乳歯が抜けてから永久歯が生えてこない
歯の生え変わりの時期は多少の痛みを感じることはありますが、食事ができないほどにひどい痛みをお子さまが訴えるときは、歯茎に炎症が起こっている可能性があります。
また、乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくると二枚歯になり、汚れが溜まりやすくなったり、永久歯が歯列からはみ出して生えて歯並びに影響を与えたりすることがあります。
ほかにも、乳歯が抜けてからなかなか永久歯が生えてこないというケースもあります。通常、永久歯は乳歯が抜けてから3ヶ月以内には生えてきます。しかし、なかなか生えてこない場合は永久歯が生えるためのスペースがなかったり、歯が埋まっていたりする可能性があります。生まれつき歯が存在していないことも考えられるでしょう。
乳歯が抜けてからなかなか永久歯が生えてこない場合には、原因を特定するためにも歯科医院を受診して相談してください。
乳歯の虫歯が永久歯に与える3つの影響
「どうせ抜けるから」と乳歯の虫歯を放置してしまうケースが見られます。
しかし、乳歯の虫歯は永久歯にも深刻な影響を与える可能性があります。
①歯並びが悪くなる
乳歯が虫歯になり、本来よりも早い時期に抜けると、隣の歯が空いたスペースを埋めようと傾いて生えてくることがあります。
すると、永久歯が生えるスペースがなくなり、歯列からはみ出して生えることがあるのです。その結果、出っ歯やガタガタの歯列になる恐れがあります。
②永久歯の発育が悪くなる
乳歯が虫歯になり、治療をしないでいると歯の根っこの先に膿が溜まることがあります。
歯の根っこに膿が溜まると、下から生えてくる永久歯が茶色っぽく変色を起こしたり、エナメル質がうまく形成されず先天的に脆い永久歯が生えてきたりすることがあります。
③永久歯が虫歯になるリスクが高くなる
乳歯の虫歯を放っておくと、口の中に細菌が増え、周りの歯も虫歯になるリスクが高まります。
口内に繁殖した細菌のせいで、健康な永久歯まで虫歯になる可能性があるのです。乳歯の虫歯もあなどらず、その都度きちんと治療をすることが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 5歳で乳歯が抜けるのは早すぎますか?
5歳で下の前歯が抜け始めるのは、決して早すぎるわけではありません。個人差があり、身体とあごの成長が早ければ5歳で抜けても問題ありません。ただし、奥歯や上の歯が複数抜けた場合は、歯科医院で相談することをおすすめします。
Q2. 乳歯がグラグラしているときは、自分で抜いてもいいですか?
ご家庭で無理に抜くのは避けましょう。自然に抜けるのを待つか、歯科医院で抜いてもらうようにしてください。無理に抜くと、歯茎が傷ついたり歯の根っこが折れたりする恐れがあります。
Q3. 乳歯が抜けてから、どのくらいで永久歯が生えてきますか?
通常、永久歯は乳歯が抜けてから3ヶ月以内には生えてきます。3ヶ月以上経っても生えてこない場合は、歯科医院で相談してください。
Q4. 仕上げ磨きは何歳まで続ければいいですか?
仕上げ磨きは10歳くらいまで続けることが理想的です。永久歯がある程度並び終えるまでは、お子さま一人では十分に磨けていないことが多いため、保護者の方のサポートが必要です。
Q5. 乳歯の虫歯は治療しなくても大丈夫ですか?
乳歯の虫歯も必ず治療が必要です。永久歯は乳歯の下で成長しているため、乳歯が虫歯だと、永久歯の歯の質や歯並び・噛み合わせにまで影響を及ぼす可能性があります。
まとめ:生え変わり時期は「一生の歯」を守る大切な時期
乳歯の生え変わりは、お子さまの成長における重要なステップです。
5〜6歳ごろから抜け始め、最初に抜けるのは下の前歯であることが多いです。ただし、時期や順番には個人差があり、多少のずれは心配する必要はありません。
この時期に気をつけたいことは、しっかり歯磨きをすること(仕上げ磨きは必須)、歯科医院でフッ素塗布などの虫歯予防処置を受けること、乳歯を無理やり抜かないこと、口周りの癖をやめさせること、トラブルが起こったら歯科医院を受診することです。
乳歯や生えたばかりの永久歯は柔らかいため、虫歯になりやすく、あっという間に進行することがあります。お子さまが口内を清潔に保てるように、保護者の方は仕上げ磨きを行ってください。
また、乳歯の虫歯を放置すると、永久歯の歯並びや発育に悪影響を与える可能性があります。「どうせ抜けるから」と軽視せず、虫歯を見つけたら早めに治療を行いましょう。
お子さまの歯の生え変わりに関してお悩みの方や不明点がございましたら、お気軽に当院にご相談ください。一人ひとりのお子さまに合わせた適切なアドバイスとケアをご提供いたします。

著者情報
- アーブル歯科クリニック 院長 田中 雄一
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略歴
- 2007年日本大学松戸歯学部卒業
- 2007年日本大学松戸歯学部附属病院 臨床研修医
- 2008年~2014年一般開業医勤務
- 2014年アーブル歯科クリニック開院
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所属団体
- 日本大学松戸歯学部有床義歯補綴学講座 非常勤
- 日本口腔インプラント学会
- 日本顎咬合学会
- 日本臨床歯周病学会
- AICインプラント専門医
- BPSデンチャークリニカル 認定医
- スウェーデン歯科学会
- 口腔感染症予防外来認定医
- POIC研究会 ホームケアアドバイザー認定
- 私立アスクかなでのもり第二保育園 嘱託医
- ブレーメン津田沼保育園 嘱託医
- リトルガーデンインターナショナルスクール新習志野校 嘱託医
- クニナ奏の杜保育園 嘱託医
- 習志野市立谷津小学校 学校歯科医
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矯正医
- 田中 慶子
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所属団体
- 日本矯正歯科学会 認定医
- インビザライン 認定医



































