ブログ

2025.09.20

小学生のマウスピース矯正!インビザラインファーストの7つのメリット

インビザラインファーストのメリットとは?

お子さまの歯並びが気になり始めたら、早めの対応が大切です。特に小学生の時期は、将来の歯並びを左右する重要な時期。そんな大切な時期に注目したいのが「インビザラインファースト」という小学生向けのマウスピース矯正です。

透明で目立たず、取り外しも可能なこの装置は、従来の矯正装置とは一線を画す特徴を持っています。お子さまの見た目や虫歯リスクを心配される保護者の方にとって、大きな安心材料となるでしょう。

当院でも多くの小学生がこのマウスピース矯正で素敵な笑顔を手に入れています。この記事では、インビザラインファーストの7つのメリットを中心に、詳しくご紹介していきます。

インビザラインファーストとは?小学生向けマウスピース矯正の基本

インビザラインファーストは、小学生(7歳〜10歳頃)のお子さま向けに開発された透明なマウスピース型矯正装置です。2018年頃から日本でも導入が始まった比較的新しい矯正方法で、従来の金属製ブラケットとは異なり、透明で取り外し可能な特徴を持っています。

この装置は、歯列の拡大と前歯の整列を同時に行えるのが大きな特徴です。従来の小児矯正では、まず歯列を広げる装置を使い、その後に前歯を整える装置に切り替えるという2段階の治療が一般的でした。インビザラインファーストでは、これらを同時に行えるため、治療期間の短縮が期待できます。

適応条件としては、第一大臼歯(6歳臼歯)が生えていること、前歯が2本以上生えていること、そして少なくとも3/4の顎に乳歯または未萌出の永久歯が2本以上あることが挙げられます。これらの条件を満たす時期が、だいたい6〜10歳頃になります。

では、このインビザラインファーストが従来の矯正装置と比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか?次のセクションで詳しく見ていきましょう。

インビザラインファーストの7つのメリット

1. 透明で目立たない見た目

インビザラインファーストの最大の特徴は、透明なプラスチック製であることです。従来の金属製ブラケットと違い、装着していてもほとんど目立ちません。

小学生は友達の目を気にする年頃。「矯正装置をつけていることをからかわれたくない」という心配が少なくなります。お子さまが自信を持って笑顔でいられることは、精神的な面でも大きなメリットです。

また、金属アレルギーのあるお子さまでも安心して使用できるのも大きな利点です。プラスチック製なので、金属による口内炎や痛みの心配がありません。

2. 痛みや違和感が少ない

マウスピース1枚あたりの歯の移動量は最大でも0.25mmと微小に設定されているため、過度な力がかかりにくく、従来の矯正装置に比べて痛みや違和感が少ないのが特徴です。

特に小さなお子さまにとって、痛みは大きなストレスになります。痛みが少ないことで、矯正治療に対する恐怖心が軽減され、治療へのモチベーションを維持しやすくなります。

また、ワイヤーを使用していないため、粘膜に当たる痛みや刺さる痛みもなく、口内炎ができることもほとんどありません。お子さまの快適な矯正生活をサポートします。

3. 取り外し可能で歯磨きが容易

インビザラインファーストは簡単に取り外すことができるため、食事や歯磨きの際に外すことができます。これにより、従来の固定式矯正装置では難しかった歯磨きが格段に楽になります。

矯正中の虫歯リスクを大幅に減らせるのは、保護者にとって大きな安心材料ではないでしょうか。また、食事制限もほとんどないため、お子さまの食生活にも影響を与えません。

マウスピースは洗浄剤による消毒も可能で、毎週新しいものに交換するので、常に清潔な状態を保てるのも嬉しいポイントです。

4. 通院頻度が少ない

インビザラインファーストでは、1週間ごとのマウスピース交換はご自宅で行っていただくため、定期的な通院は1.5〜2ヶ月ごとと比較的少なめです。

これにより、保護者の方の送迎の負担や通院費の負担が軽減されます。お忙しい保護者の方にとっては、大きなメリットではないでしょうか。

また、学校を休む頻度も少なくて済むため、お子さまの学習にも影響が少ないのも利点です。

5. 抜歯矯正を回避できる可能性が高まる

成長期のお子さまは、矯正装置によりアゴの骨の成長を活性化し、歯が生える土台をより大きくすることができます。インビザラインファーストを使用することで、永久歯の生えるスペースを十分確保できれば、抜歯せずにキレイに歯を並べられる可能性が高まります。

これは、成長が終了している大人にはできない、子どもの矯正治療の大きなメリットです。将来的な抜歯リスクを減らせることは、お子さまにとって大きな利点といえるでしょう。

6. 2期治療をより短く・簡単にできる

インビザラインファーストによる1期治療で歯並びの土台作りをしておくことで、永久歯が生えそろった後の2期治療(中学生以降の矯正治療)をより短く、より簡単にすることができます。

最終的により美しい歯並びになる可能性が高まるだけでなく、場合によっては1期治療だけで治療を完了できる可能性もあります。長期的な視点で見ると、治療の負担とコストを軽減できる可能性があるのです。

7. スポーツや楽器演奏も普段通り

取り外し可能なインビザラインファーストは、スポーツや楽器演奏などの活動にも影響を与えません。必要に応じて一時的に外すこともできるため、お子さまの学校生活や習い事を制限することなく矯正治療を進められます。

特に管楽器を演奏するお子さまにとっては、固定式の矯正装置では難しかった演奏が普段通りできるのは大きなメリットです。

お子さまの活動を制限せず、自信を持って学校生活を送れるのは、成長期の子どもにとって非常に重要なポイントです。

下記ページからいくつかの症例をご確認いただけます。

インビザラインファーストの注意点とデメリット

メリットが多いインビザラインファーストですが、いくつか注意点やデメリットもあります。治療を検討する際には、これらの点もしっかり理解しておきましょう。

1. 装着時間の管理が必要

インビザラインファーストは1日20時間以上の装着が必要です。食事や歯磨き以外の時間はしっかり装着する必要があるため、お子さま自身の「歯並びを治したい」というモチベーションが非常に重要になります。

小さなお子さまの場合、保護者の方のサポートも欠かせません。装着時間が不足すると、治療効果が十分に得られず、治療期間が延びてしまう可能性があります。

2. 適応できない場合がある

歯並びの状態や年齢によっては、インビザラインファーストによる治療が適応できない場合もあります。特に骨格的な問題が大きい場合や、小学校高学年になると適応できないことが多くなります。

効果的な治療のためには、7〜8歳頃(小学2年生頃)から矯正治療計画を立て始めるのが理想的です。早すぎても遅すぎても効果が十分に得られない可能性があります。

3. マウスピースの作成可能期間が限られている

インビザラインファーストは、マウスピースが作成できる契約期間が1年半と限られています。そのため、それ以外の期間は他の矯正装置(プレオルソやリテーナーなど)を併用する必要があります。

当院では、インビザラインファースト以外の期間も適切な装置を使用して、永久歯の生えかわり期間全体を管理できるよう治療計画を立てています。

4. 従来の1期治療よりも高額

インビザラインファーストは、一人ひとりに合わせてカスタムメイドで制作されるため、従来の1期治療装置よりも費用が高くなります。当院での費用は、インビザラインファースト45万円+税、保定装置5万円+税の合計50万円+税となっています。また、調整費として5000円+税がかかります。

ただし、2期治療が簡略化できる可能性を考えると、長期的には費用対効果が高い選択肢となる場合もあります。

インビザラインファーストの治療の流れと期間

インビザラインファーストの治療は、大きく分けて「第1期治療」と「第2期治療」に分かれています。それぞれの流れを見ていきましょう。

第1期治療(小学生の時期)

まず、上顎1番(前歯)が生えた時点で、歯列矯正用咬合誘導装置(プレオルソ)による準備矯正を行います。これは、インビザラインファーストの前段階として、歯列の準備を整える役割を果たします。

次に、上顎2番が生えたら、いよいよインビザラインファーストを使用します。この装置は最大1年半使用し、歯並びの土台作りを行います。

インビザラインファーストの使用が終わったら、永久歯が生えそろうまでの間、歯並びの安定装置(リテーナー)を使用します。これにより、せっかく整えた歯並びを維持しながら、永久歯の生えかわりをサポートします。

第2期治療(永久歯生えかわり完了後)

永久歯の生えかわりが完了したら、必要に応じて第2期治療に進みます。この段階では、再診断・再契約を行い、歯列全体を改善する矯正治療を行います。

1期治療で十分な効果が得られている場合は、2期治療が簡略化されたり、場合によっては不要になることもあります。ただし、より理想的な歯並び・噛み合わせを得るためには、2期治療に進むことをおすすめしています。

関連記事

まとめ:お子さまの笑顔のために早めの相談を

インビザラインファーストは、透明で目立たず、取り外し可能で痛みも少ないという特徴から、小学生のお子さまにとって負担の少ない矯正装置です。特に見た目を気にするお子さまや、虫歯リスクを心配される保護者の方にとって、大きなメリットがあります。

ただし、適応年齢や装着時間の管理など、いくつかの注意点もあります。効果的な治療のためには、7〜8歳頃(小学2年生頃)から矯正治療計画を立て始めるのが理想的です。

お子さまの歯並びで気になることがあれば、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。早期からの適切な対応が、お子さまの将来の歯並びを大きく左右します。

当院では、お子さま一人ひとりの状態に合わせた最適な治療計画をご提案いたします。「キレイな歯並び」と「素敵な笑顔」を、大切なお子さまに贈りましょう。

著者情報
  • アーブル歯科クリニック 院長 田中 雄一
  • 略歴
  • 2007年日本大学松戸歯学部卒業
  • 2007年日本大学松戸歯学部附属病院 臨床研修医
  • 2008年~2014年一般開業医勤務
  • 2014年アーブル歯科クリニック開院
  • 所属団体
  • 日本大学松戸歯学部有床義歯補綴学講座 非常勤
  • 日本口腔インプラント学会
  • 日本顎咬合学会
  • 日本臨床歯周病学会
  • AICインプラント専門医
  • BPSデンチャークリニカル 認定医
  • スウェーデン歯科学会
  • 口腔感染症予防外来認定医
  • POIC研究会 ホームケアアドバイザー認定
  • 私立アスクかなでのもり第二保育園 嘱託医
  • ブレーメン津田沼保育園 嘱託医
  • リトルガーデンインターナショナルスクール新習志野校 嘱託医
  • クニナ奏の杜保育園 嘱託医
  • 習志野市立谷津小学校 学校歯科医
  • 矯正医
  • 田中 慶子
  • 所属団体
  • 日本矯正歯科学会 認定医
  • インビザライン 認定医

提携しているお医者さん

尾高内科・胃腸クリニック
奏の社さとう小児科
津田沼すぎむらクリニック
アーブル歯科オフィシャルブログ
アーブル歯科クリニックの旧ブログはこちら
ドクターズファイル
KnH高野博幸公認会計士税理士事務所
特定非営利活動同人POIC研究会
特定非営利活動同人POIC研究会
小梅ちゃん「ばいきん0歯科そうだんしつ」
invisalign目立たない矯正歯科
日本スウェーデン歯科学会