インビザラインとは?メリットとデメリットについて
インビザラインは、透明で薄い素材でできた取り外し可能なマウスピース型矯正装置です。従来のワイヤー矯正とは異なり、目立たないため周囲の人に矯正していることがほとんど気づかれません。たくさんのメリットがある一方で少なからずデメリットも存在します。今回は治療前に知っておいてほしい、インビザラインメリットとデメリットについて解説していきます。

インビザラインの7つの魅力的なメリット
インビザラインには、従来の矯正装置にはない数多くのメリットがあります。特に目立たない点や取り外せる利便性は、多くの患者さんから高く評価されています。
ここからは、私が院長として多くの患者さんを見てきた経験から、インビザラインの7つの主要なメリットについて詳しくご説明します。
1. 見た目が目立たない
インビザラインの最大の魅力は、透明なマウスピースであるため装着していても周囲からほとんど気づかれないことです。仕事や学校、大切なイベントでも自信を持って笑顔でいられます。
特に、接客業や人前で話す機会の多い方には大きなメリットとなっています。
2. 取り外しができる快適さ
インビザラインは食事や歯磨きの際に取り外すことができます。これにより、矯正中でも食事制限がなく、好きなものを自由に食べられるのです。
また、取り外して歯磨きができるため、お口の衛生状態を良好に保ちやすく、むし歯や歯周病のリスクも低減できます。
特別な場面では一時的に外すことも可能なので、大切な写真撮影や重要なプレゼンテーションなど、完全に装置を見えなくしたい時にも対応できます。
3. 痛みや違和感が少ない
従来のワイヤー矯正では、ワイヤーの調整後に強い痛みを感じることがありました。インビザラインは、コンピューター制御による緩やかな力で歯を動かすため、痛みや違和感が比較的少ないのが特徴です。
また、金属のブラケットやワイヤーがないため、口内の傷や痛みも起こりにくいです。
患者さんからは「ワイヤー矯正を経験した友人より痛みが少なくて助かる」というお声をよくいただきます。
4. 治療期間の予測がしやすい
インビザラインでは「クリンチェック」というシミュレーションソフトを使用します。これにより、治療開始前に歯がどのように動くかを確認でき、治療計画や期間の見通しが立てやすくなります。
立体的なシミュレーションで歯並びを様々な角度から確認でき、患者さんの細かな要望にも対応した治療計画が立てられます。
どうですか?自分の歯がどう動いていくのかを事前に見られるって、安心感が違いますよね。
5. 来院頻度が少なくて済む
インビザラインの場合、通院頻度は1~2ヶ月に1回程度で済みます。従来のワイヤー矯正では月に1回以上の調整が必要なことが多いため、忙しい方にとっては大きなメリットです。
当院では、デジタル印象採得装置(iTeroelement5D アイテロ)の導入により、治療の進行状況を詳細に把握できるため、必要最小限の来院で効率的な治療を提供しています。

6. 金属アレルギーの心配がない
インビザラインは金属を使用しないため、金属アレルギーをお持ちの方でも安心して治療を受けられます。
ワイヤー矯正では使用される金属によってアレルギー反応が出ることがありますが、インビザラインではそのリスクがありません。
また、金属を使用しないことで、MRI検査なども矯正装置を気にすることなく受けられます。
7. 歯並び保証制度がある
当院では、インビザラインライトは2年間、インビザラインフルは5年間の歯並び保証制度を設けています。
この期間内であれば、ライトは1回、フルは2回まで追加制作費無料で再治療が可能です。治療後の後戻りなどが心配な方にとって、安心できるポイントとなっています。
矯正治療は決して安い買い物ではありません。だからこそ、しっかりとした保証があることは大きな安心材料になります。
知っておくべきインビザラインのデメリット
インビザラインには多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。治療を検討される際には、これらのデメリットもしっかり理解しておくことが大切です。
私たちは患者さんに対して、メリットだけでなくデメリットも正直にお伝えすることで、より良い選択をサポートしています。
自己管理が必要
インビザラインは1日20時間以上の装着が推奨されています。取り外しができる便利さがある一方で、装着時間を守る自己管理能力が求められます。
装着時間が不十分だと、治療計画通りに歯が動かず、治療期間が延長したり、期待した結果が得られなかったりすることがあります。
特に10代のお子さんの場合は、保護者の方のサポートが重要になることもあります。
適応症例に限りがある
インビザラインは多くの不正咬合に対応できますが、重度の症例や複雑な歯の移動が必要な場合は、従来のワイヤー矯正の方が適している場合があります。
当院では精密検査を行い、インビザラインでの治療が適切かどうかを慎重に判断しています。場合によっては、他の矯正方法をご提案することもあります。
あなたの歯並びの状態によって最適な治療法は異なります。無理に特定の方法を勧めることはありませんので、ご安心ください。
費用面での負担
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項目 内容・説明 料金(税込) 精密検査 レントゲン撮影・口腔内写真撮影・歯型取り・歯列シミュレーションなど
治療計画を立てるために必要な検査。33,000円 インビザラインライト 前歯部の部分矯正に適したプラン。軽度の歯列不正に対応。
保証制度: 矯正日より2年間のうち1回まで追加制作費無料。495,000円 インビザラインフル 全顎矯正に対応するプラン。中等度〜重度の歯列不正に適応。
保証制度: 矯正日より5年間のうち2回まで追加制作費無料。
一括支払いの場合: 100,000円減額 → 825,000円。935,000円 歯並び調整料金 月1〜3回程度の調整料。 5,500円 経過観察・後戻り防止 矯正治療後の後戻り防止・経過観察(1〜3ヶ月に1回程度)。 3,300円 矯正のための抜歯 必要な場合のみ実施。 1歯 5,500円 保定装置 治療後の歯列保持のために使用。 33,000〜55,000円 -
インビザライン治療は自由診療となりますが、医療費控除の対象になります。
年間の医療費が10万円を超える場合は、確定申告により税金の還付を受けられる可能性があります。歯並び保証制度について
当院では、治療後の歯並びに安心をお届けするため、保証制度を設けています。
保証制度について
- インビザラインライト: 矯正日より2年間のうち1回は追加制作費無料
- インビザラインフル: 矯正日より5年間のうち2回は追加制作費無料
この保証制度により、万が一歯並びに後戻りが生じた場合でも、安心して再治療を受けることができます。
治療に関するリスク・副作用
どんな医療行為にもリスクや副作用はあります。インビザライン治療についても、正しく理解しておくべき点があります。
また、当院では分割払いにも対応していますので、ご相談ください。
インビザラインの治療の流れ
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インビザラインによる矯正治療は、精密な計画に基づいて段階的に進められます。ここでは、当院でのインビザライン治療の流れをご説明します。
初診相談と精密検査
まずは初回相談で、現在の歯並びの状態やお悩みをお聞きします。むし歯や歯周病のチェックも行い、矯正治療を始める前に必要な処置があれば対応します。
次に精密検査として、レントゲン撮影、口腔内写真撮影、そしてデジタル印象採得装置(iTeroelement5D アイテロ)による3Dスキャンを行います。これらのデータをもとに、詳細な治療計画を立てていきます。
治療計画とシミュレーション
収集したデータをもとに、クリンチェックという3Dシミュレーションソフトを使って治療計画を作成します。このシミュレーションでは、歯がどのように動いていくか、最終的にどのような歯並びになるかを確認できます。
患者さんにもこのシミュレーションを見ていただき、治療のゴールや過程を共有します。ご要望があれば、この段階で調整することも可能です。
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スマホで笑顔を撮影するだけで、矯正後の歯並びシミュレーションをAIが自動生成します。
【STEP2】
・同意事項にチェックして「写真を撮影する」を選択
・歯が見えるように笑顔で自撮り
【STEP3】
AIが矯正した場合の笑顔イメージを無料診断します。
※メール入力はスキップ(キャンセル)しても診断結果はそのまま表示されます。何度でもお試し可能です。

上の歯がしっかり見えていると、AI診断の精度が高くなります。自然な笑顔で、歯を隠さないように意識しましょう.

スマイルライン(歯のカーブ)が下唇のラインと自然に沿っていると、より美しい診断結果が得られます。
※出っ歯など前後のズレが大きい症例では、診断表示がわかりにくいことがあります。
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インビザライン症例1
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診断名 叢生 年齢 20代 治療期間 21ヶ月 治療回数 26回 抜歯部位 上下左右4番 治療装置 カスタムメイド型マウスピース矯正装置(インビザライン) 治療費 ¥750,000 + 消費税(来院時の歯並び調整費用 ¥5,000 + 消費税) リスク・副作用 - 口腔内・歯並びの状態によっては対応できない場合があります
- マウスピース型矯正装置の長時間装着(1日20時間以上)が必要です
- 治療計画通りに進めるために、患者様自身での装着管理が重要になります
- 矯正治療後の保定が必ず必要になります。不十分な場合は後戻りする可能性があります
- 自費診療(保険適用外)となります
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インビザライン症例2
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診断名 一部反対咬合・前歯部の叢生 (改善するために歯の移動距離を4mm以上と診断) 年齢 19歳 治療期間 12ヶ月 治療回数 8回 抜歯部位 なし 治療装置 カスタムメイド型マウスピース矯正装置(インビザライン) 治療費 ¥750,000 + 消費税(来院時の歯並び調整費用 ¥5,000 + 消費税) リスク・副作用 - 口腔内・歯並びの状態によっては対応できない場合があります
- マウスピース型矯正装置の長時間装着(1日20時間以上)が必要です
- 治療計画通りに進めるために、患者様自身での装着管理が重要になります
- 矯正治療後の保定が必ず必要になります。不十分な場合は後戻りする可能性があります
- 自費診療(保険適用外)となります
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インビザライン症例3
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診断名 開咬 叢生 (改善するために歯の移動距離を4mm以上と診断) 年齢 30歳 治療期間 27ヶ月 治療回数 16回 抜歯部位 なし 治療装置 カスタムメイド型マウスピース矯正装置(インビザライン) 治療費 ¥750,000 + 消費税(来院時の歯並び調整費用 ¥5,000 + 消費税) リスク・副作用 - 口腔内・歯並びの状態によっては対応できない場合があります
- マウスピース型矯正装置の長時間装着(1日20時間以上)が必要です
- 治療計画通りに進めるために、患者様自身での装着管理が重要になります
- 矯正治療後の保定が必ず必要になります。不十分な場合は後戻りする可能性があります
- 自費診療(保険適用外)となります
よくある質問
インビザライン治療を検討される方からよくいただく質問とその回答をまとめました。疑問点の解消にお役立てください。
Q: 痛みはどの程度ありますか?
インビザラインは従来のワイヤー矯正と比べて痛みが少ないのが特徴です。新しいマウスピースに交換した直後は軽い違和感や圧迫感を感じることがありますが、数日で慣れることが多いです。
痛みに敏感な方でも比較的受け入れやすい矯正方法と言えるでしょう。
Q: 治療期間はどのくらいですか?
治療期間は歯並びの状態によって個人差がありますが、インビザラインライト(部分矯正)で約6ヶ月~1年、インビザラインフル(全顎矯正)で約1年~2年が一般的です。
事前のシミュレーションで、おおよその治療期間をご案内することが可能です。
Q: 食事や飲み物に制限はありますか?
マウスピースを外して食事をするため、食べ物に制限はありません。ただし、飲み物については、水以外のものを飲む際にはマウスピースを外すことをお勧めします。
特に着色や糖分を含む飲料は、マウスピース装着時に飲むとマウスピースの変色やむし歯のリスクが高まります。
Q: 矯正後の後戻りはありますか?
矯正治療後は、保定装置(リテーナー)の使用が必要です。適切に保定装置を使用しないと、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が生じる可能性があります。
当院では、治療終了後も定期的な経過観察を行い、後戻りの防止に努めています。また、前述の歯並び保証制度もご利用いただけます。
Q: 子どもでも治療できますか?
インビザラインは年齢制限がなく、永久歯が生えそろった10代のお子さんから治療可能です。ただし、自己管理能力が求められるため、保護者の方のサポートが重要になります。
お子さんの年齢や歯の状態に合わせて、最適な治療法をご提案いたします。
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インビザラインは、目立たない・取り外せる・痛みが少ないといった多くのメリットを持つ革新的な矯正方法です。一方で、自己管理の必要性や適応症例の限界、費用面での負担といったデメリットも存在します。
当院では、一人ひとりの患者さんに最適な治療法をご提案するために、精密な検査とカウンセリングを大切にしています。インビザラインが適しているかどうかを慎重に判断し、患者さんの希望や生活スタイルに合った矯正治療を提供しています。
美しい歯並びは、見た目の印象を良くするだけでなく、お口の健康維持にも重要な役割を果たします。インビザラインによる矯正治療に興味をお持ちの方は、ぜひ一度アーブル歯科クリニックにご相談ください。
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著者情報
- アーブル歯科クリニック 院長 田中 雄一
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略歴
- 2007年日本大学松戸歯学部卒業
- 2007年日本大学松戸歯学部附属病院 臨床研修医
- 2008年~2014年一般開業医勤務
- 2014年アーブル歯科クリニック開院
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所属団体
- 日本大学松戸歯学部有床義歯補綴学講座 非常勤
- 日本口腔インプラント学会
- 日本顎咬合学会
- 日本臨床歯周病学会
- AICインプラント専門医
- BPSデンチャークリニカル 認定医
- スウェーデン歯科学会
- 口腔感染症予防外来認定医
- POIC研究会 ホームケアアドバイザー認定
- 私立アスクかなでのもり第二保育園 嘱託医
- ブレーメン津田沼保育園 嘱託医
- リトルガーデンインターナショナルスクール新習志野校 嘱託医
- クニナ奏の杜保育園 嘱託医
- 習志野市立谷津小学校 学校歯科医
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矯正医
- 田中 慶子
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所属団体
- 日本矯正歯科学会 認定医
- インビザライン 認定医

























