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2025.12.17

むし歯予防の方法〜歯科医師が教える7つの実践ポイント

むし歯予防は毎日の習慣から始まる

むし歯は一度できてしまうと、自然に治ることはありません。

だからこそ、日々の予防が何よりも重要になります。私たちアーブル歯科クリニックでは、長年にわたり多くの患者さまのお口の健康を守ってきました。その中で確信しているのは、正しい知識と習慣があれば、むし歯は十分に予防できるということです。この記事では、歯科医師として皆さまにお伝えしたい7つの実践ポイントをご紹介します。毎日のケアに取り入れていただくことで、お子さまから高齢者の方まで、生涯にわたって健康な歯を維持することができるでしょう。

むし歯予防には科学的根拠に基づいた方法があります。感覚や経験だけに頼るのではなく、研究で効果が証明されている方法を実践することが、確実な予防につながります。

 

 

子どもの虫歯リスクは〜3歳までの感染で決まる理由

赤ちゃんは生まれたときは、口の中に虫歯菌が存在しません。しかし、1歳半〜2歳半頃に家族の唾液を介して虫歯菌が入り込み、そこで「定着」してしまうことで、その後の虫歯リスクが決まると言われています。この時期は口腔内にいる菌の“座席”がほぼ埋まり、虫歯菌の割合が多いまま定着してしまうと、将来的に虫歯になりやすい体質が続きます。つまり、この時期にどれだけ虫歯菌の感染を抑えるかが、子どもの将来の虫歯予防の鍵になります。

親の虫歯菌が子どもにうつる「主な感染ルート」と対策

もっとも多いのが親の口腔内に潜む虫歯菌が唾液を通じて移るケースです。まずは親自身が歯科医院で治療・クリーニングを行い、虫歯菌を減らすことが最優先です。さらに近年では、口腔内に善玉菌を増やす「プロバイオティクス」という考え方が注目されており、特にロイテリ菌(L. reuteri)は虫歯菌の定着を妨げる働きが研究で報告されています。ロイテリ菌は継続摂取によって口腔内の菌バランスを整え、虫歯菌が増えにくい環境をつくるとされており、子どもだけでなく親が摂取することによって家庭内の感染リスクを下げる効果も期待されています。

 

 

箸・スプーンの共有や噛み与えで虫歯菌が移る仕組み

親が噛み与えした食べ物や、同じ箸・スプーンを共有することでも唾液が移ります。キスなどのスキンシップも完全には避けられませんが、できる範囲で共有を避け、子ども専用の食器を使うことが効果的です。

ジュースや砂糖が虫歯菌を増やすメカニズム

砂糖は虫歯菌のエネルギー源となり、大量に摂ると虫歯菌が爆発的に増えます。特にジュースは口の中に糖分が滞在しやすいため、できるだけ控える意識が重要です。

将来の虫歯予防には1〜2歳半の口腔ケアが最も重要

この短期間の対策だけで将来の虫歯リスクは大きく変わります。ロイテリ菌を利用した菌バランスケアは、ご家庭でできる有効な予防法の一つです。

 

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当院はママとこどものはいしゃさんの加盟歯科医院です。

 

 

【ポイント1】フッ化物配合歯磨き粉を正しく使う

むし歯予防において、フッ化物は最も効果が証明されている成分です。

フッ化物には4つの重要な働きがあります。

歯質を強化して酸に溶けにくくする効果

溶けた歯を修復する「再石灰化」を促進する効果

酸性環境で歯をコーティングして脱灰を抑制する効果

そしてむし歯菌の活動そのものを低下させる効果

これらの作用が複合的に働くことで、むし歯のリスクを大幅に減らすことができます。

日本では現在、1450ppmまでのフッ化物濃度が認可されています。市販の歯磨き粉の多くは1450ppm前後に設定されており、これは世界基準に合わせた濃度です。この濃度で十分なむし歯予防効果が得られることが、数多くの研究で証明されています。

年齢別・フッ化物配合歯磨き粉の使用量

お子さまの場合、年齢に応じて適切な量を使用することが肝要です。歯が生え始めた頃から2歳までは、米粒程度の少量で構いません。3歳から5歳では5mm程度、6歳以上では1cm程度が目安となります。大人の方は1〜2cm程度を使用してください。

重要なのは、歯磨き後のすすぎ方です。大量の水で何度もすすぐと、せっかくのフッ化物が流れてしまいます。歯磨き粉を軽く吐き出した後、すすぐ場合は少量の水で1回のみにとどめることが推奨されています。これは「イエテボリテクニック」と呼ばれる方法で、スウェーデンで開発され、世界中で効果が認められている手法です。

 

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【ポイント2】1日2回、2分間の丁寧な歯磨き

      • 歯磨きの回数と時間も、むし歯予防には欠かせない要素です。

        1日2回以上の歯磨きを習慣にすることで、むし歯のリスクは大きく低下します。特に重要なのは、就寝前の歯磨きです。睡眠中は唾液の分泌量が減少し、お口の中の自浄作用が低下します。そのため、寝る前にしっかりと歯垢を除去しておくことが、むし歯予防の鍵になります。

        歯磨きの時間は、最低でも2分間は確保してください。急いで磨くと、どうしても磨き残しが生じてしまいます。特に奥歯の溝や歯と歯の間、歯と歯茎の境目は汚れが溜まりやすい部分です。これらの部位を意識して、丁寧に磨くことが大切です。

        効果的な歯磨きのコツ

        歯ブラシは鉛筆を持つように軽く握り、毛先を歯面に対して45度の角度で当てます。力を入れすぎず、小刻みに動かしながら1本1本丁寧に磨いていきましょう。歯ブラシの毛先が広がってしまうほど力を入れる必要はありません。むしろ、強すぎる力は歯茎を傷つける原因になります。

        お子さまの場合は、保護者の方による「仕上げ磨き」が欠かせません。小学校3〜4年生までは、お子さま自身で磨いた後に必ず仕上げ磨きをしてあげてください。寝かせ磨きの姿勢で行うと、お口の中がよく見えて磨き残しを防げます。

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      • 【ポイント3】デンタルフロスと歯間ブラシの活用

  • 歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れは十分に落とせません。

    実は、歯ブラシで磨けるのは歯の表面の約60%程度と言われています。残りの40%、特に歯と歯の間は、デンタルフロスや歯間ブラシを使わなければ清掃できないのです。この部分に歯垢が残ると、むし歯や歯周病のリスクが高まります。

    デンタルフロスは、歯と歯の間に糸を通して汚れをかき出す道具です。使い方は、フロスを30〜40cm程度の長さに切り、両手の中指に巻きつけて、親指と人差し指で操作します。歯と歯の間にゆっくりと挿入し、歯の側面に沿わせながら上下に動かして汚れを除去します。

    歯間ブラシの選び方と使い方

    歯間ブラシは、歯と歯の隙間が広い部分に適しています。サイズは複数あり、ご自身の歯間の広さに合ったものを選ぶことが重要です。無理に太いサイズを使うと歯茎を傷つけてしまいますので、最初は細いサイズから試してみてください。

    歯間ブラシは、歯と歯の間にゆっくりと挿入し、前後に数回動かして汚れを除去します。1日1回、特に就寝前に使用することをおすすめします。使用後はよく水洗いし、乾燥させて保管してください。毛先が乱れたり、ワイヤーが曲がったりしたら新しいものに交換しましょう。

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【ポイント4】食生活の見直しとだらだら食べの防止

むし歯の原因は、むし歯菌が糖分を分解して作り出す「酸」です。

食事やおやつを摂るたびに、お口の中は酸性に傾き、歯の表面からカルシウムやリンが溶け出す「脱灰」が起こります。通常、唾液の働きによって30分〜1時間程度で中性に戻り、溶け出した成分が歯に戻る「再石灰化」が起こります。しかし、頻繁に飲食を繰り返すと、お口の中が酸性の状態が続き、再石灰化が追いつかなくなってしまいます。

そのため、飲食の回数を1日3〜4回程度に抑えることが推奨されています。おやつを食べる場合も、時間を決めて、だらだらと食べ続けないようにしましょう。特に、糖分の多い飲み物を頻繁に飲む習慣は、むし歯のリスクを高めます。

むし歯になりにくいおやつの選び方

お子さまのおやつには、糖分が少なく栄養価の高いものを選びましょう。果物、野菜スティック、おにぎり、チーズやヨーグルトなどの乳製品がおすすめです。これらは糖分が少ないだけでなく、成長に必要な栄養素も含まれています。

逆に、キャラメルやグミ、ガムなど、歯にくっつきやすいお菓子は避けた方が良いでしょう。これらは長時間お口の中に留まり、むし歯のリスクを高めます。飲み物も、ジュースやスポーツドリンクではなく、水やお茶を選ぶことが望ましいです。

 

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【ポイント5】定期的な歯科検診とプロフェッショナルケア

どんなに丁寧にセルフケアをしていても、完全に歯垢を除去することは難しいものです。

歯科医院での定期検診とプロフェッショナルクリーニングは、むし歯予防に欠かせません。一般的には、3〜6ヶ月に1回の頻度で受診することが推奨されています。ただし、むし歯や歯周病のリスクが高い方は、1〜2ヶ月に1回の頻度が適している場合もあります。

歯科医院でのクリーニングでは、歯ブラシでは取り除けない歯石を専門の器具で除去します。歯石は歯垢が石灰化したもので、表面がざらざらしているため、さらに歯垢が付着しやすくなります。定期的に歯石を除去することで、むし歯や歯周病のリスクを大幅に減らすことができます。

PMTC(専門的機械的歯面清掃)の効果

PMTCとは、特殊な機器と研磨剤を使って、歯の表面に付着した着色汚れやバイオフィルムを徹底的に除去する処置です。バイオフィルムは細菌の膜で、通常の歯磨きでは完全に除去できません。PMTCによって歯の表面がツルツルになり、新たな汚れが付きにくくなります。

スウェーデンで行われた30年間にわたる研究では、定期的な予防プログラムに参加した人々は、30年間で新しくできたむし歯の数が平均してわずか1〜2本だったという驚くべき結果が報告されています。正しいセルフケアと定期的なプロのケアを継続することで、お口の健康を長期間維持できることが科学的に証明されているのです。

 

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【ポイント6】フッ素塗布で歯質を強化する

歯科医院で行うフッ素塗布は、家庭でのフッ化物配合歯磨き粉とは異なる高濃度のフッ化物を使用します。

市販の歯磨き粉のフッ化物濃度が1450ppm程度であるのに対し、歯科医院で塗布するフッ化物は約9000ppmと、はるかに高濃度です。そのため、短時間でしっかりと歯にフッ素を取り込むことができ、家庭でのケアでは得られない高いむし歯予防効果が期待できます。

フッ素塗布は、特に、生えたばかりの乳歯や永久歯に効果的です。生えたての歯は成熟していないため、むし歯になりやすい状態にあります。この時期にフッ素塗布を行うことで、歯質を強化し、むし歯のリスクを大幅に減らすことができます。

フッ素塗布の頻度と効果

フッ素塗布は、1〜3ヶ月に1回の頻度で行うことが推奨されています。特に、歯が生え変わる6歳〜12歳頃はむし歯リスクが高まるため、積極的なフッ素塗布をおすすめします。塗布後は通常30分程度飲食を控えることで、フッ素の効果を最大限に発揮できます。

フッ素塗布は子どもだけでなく、大人にも効果があります。むし歯ができやすい方、矯正治療中の方、歯茎が下がって根元が見えている方などは、定期的なフッ素塗布が有効です。根面むし歯の予防にも役立ちます。

 

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【ポイント7】家族全員でお口の健康を守る

歯科医院で行うフッ素塗布は、家庭でのフッ化物配合歯磨き粉とは異なる高濃度のフッ化物を使用します。

市販の歯磨き粉のフッ化物濃度が1450ppm程度であるのに対し、歯科医院で塗布するフッ化物は約9000ppmと、はるかに高濃度です。そのため、短時間でしっかりと歯にフッ素を取り込むことができ、家庭でのケアでは得られない高いむし歯予防効果が期待できます。

フッ素塗布は、特に、生えたばかりの乳歯や永久歯に効果的です。生えたての歯は成熟していないため、むし歯になりやすい状態にあります。この時期にフッ素塗布を行うことで、歯質を強化し、むし歯のリスクを大幅に減らすことができます。

フッ素塗布の頻度と効果

フッ素塗布は、1〜3ヶ月に1回の頻度で行うことが推奨されています。特に、歯が生え変わる6歳〜12歳頃はむし歯リスクが高まるため、積極的なフッ素塗布をおすすめします。塗布後は通常30分程度飲食を控えることで、フッ素の効果を最大限に発揮できます。

フッ素塗布は子どもだけでなく、大人にも効果があります。むし歯ができやすい方、矯正治療中の方、歯茎が下がって根元が見えている方などは、定期的なフッ素塗布が有効です。根面むし歯の予防にも役立ちます。

 

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よくある質問(Q&A)

Q1:フッ素は安全ですか?副作用はありませんか?

A1:歯科医院で使用するフッ化物や市販の歯磨き粉は、国が定めた安全な濃度・量で使用されています。適切な頻度と量で行えば、副作用の心配はありません。過剰摂取によるリスク(フッ素症)は、大量のフッ化物を長期にわたり摂取した場合に限られます。

Q2:電動歯ブラシと手磨き、どちらが効果的ですか?

A2:正しく使えば、どちらも効果的です。電動歯ブラシは短時間で効率的に磨けますが、手磨きでも丁寧に時間をかければ十分な効果が得られます。重要なのは、どちらを使うにしても、歯と歯の間や歯茎の境目など、磨き残しやすい部分を意識して磨くことです。

Q3:子どもの仕上げ磨きは何歳まで必要ですか?

A3:小学校3〜4年生までは、保護者の方による仕上げ磨きが推奨されています。お子さまが自分で上手に磨けるようになっても、奥歯や歯と歯の間など、磨きにくい部分は磨き残しが生じやすいためです。定期的に歯科医院でチェックを受け、お子さまの磨き方を確認することも大切です。

Q4:甘いものを食べると必ずむし歯になりますか?

A4:甘いものを食べたからといって、必ずむし歯になるわけではありません。重要なのは、食べる頻度と食べた後のケアです。時間を決めて食べ、食後に歯磨きやうがいをすることで、むし歯のリスクを減らすことができます。だらだらと食べ続けることが最もリスクを高めます。

Q5:歯石は自分で取ることができますか?

A5:歯石は非常に硬く、通常の歯ブラシでは取り除けません。無理に自分で取ろうとすると、歯や歯茎を傷つけてしまう可能性があります。歯石は歯科医院で専門の器具を使って除去する必要があります。定期的に歯科検診を受け、プロのケアを受けることをおすすめします。

 

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まとめ:毎日のセルフケアで虫歯が出来にくい口腔内を維持しましょう

むし歯予防は、特別なことではありません。毎日の習慣の積み重ねが、生涯にわたる健康な歯を作ります。

私たちアーブル歯科クリニックでは、患者さまお一人おひとりのお口の状態に合わせた予防プログラムをご提案しています。お子さまの歯が生え始めた時期から、高齢者の方まで、それぞれのライフステージに応じた適切なケアが必要です。今回ご紹介した7つのポイントを、ぜひ今日から実践してみてください。

何か不安なことや疑問があれば、いつでもお気軽にご相談ください。

  • 名医のいる病院にアーブル歯科クリニックが掲載されました!

    • 著者情報
          • アーブル歯科クリニック 院長 田中 雄一
          • 略歴
          • 2007年日本大学松戸歯学部卒業
          • 2007年日本大学松戸歯学部附属病院 臨床研修医
          • 2008年~2014年一般開業医勤務
          • 2014年アーブル歯科クリニック開院
          • 所属団体
          • 日本大学松戸歯学部有床義歯補綴学講座 非常勤
          • 日本口腔インプラント学会
          • 日本顎咬合学会
          • 日本臨床歯周病学会
          • AICインプラント専門医
          • BPSデンチャークリニカル 認定医
          • スウェーデン歯科学会
          • 口腔感染症予防外来認定医
          • POIC研究会 ホームケアアドバイザー認定
          • 私立アスクかなでのもり第二保育園 嘱託医
          • ブレーメン津田沼保育園 嘱託医
          • リトルガーデンインターナショナルスクール新習志野校 嘱託医
          • クニナ奏の杜保育園 嘱託医
          • 習志野市立谷津小学校 学校歯科医
          • 矯正医
          • 田中 慶子
          • 所属団体
          • 日本矯正歯科学会 認定医
          • インビザライン 認定医 
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