プレオルソとは?子供の歯並び改善のための装置
プレオルソは、お子さんの歯並びや噛み合わせを改善するために開発された、マウスピース型の矯正装置です。柔らかいシリコン素材でできており、取り外しが可能なため、お子さんの負担を軽減できるのが特徴です。
対象年齢は主に5〜10歳の成長期のお子さんで、永久歯に生え変わる前の混合歯列期に使用することで効果を発揮します。
プレオルソの主な目的は、口周りの筋肉のバランスを整えることで、歯並びに影響を与える悪い習慣を改善し、結果的に歯並びを整えることです。日中1〜2時間と就寝中に装着するだけで、以下のような不正咬合の改善や予防が期待できます。
- 出っ歯、受け口、すきっ歯、開咬(かいこう)、過蓋咬合(かがいこうごう)、交叉咬合
通常の矯正装置と異なり、歯を直接動かすのではなく、口周りの筋肉のバランスを整えながら、舌の位置や口呼吸、指しゃぶりなどの癖の改善も同時に行います。
プレオルソで子供が寝れない原因とは?
プレオルソは効果的な矯正装置ですが、使用を始めたばかりのお子さんが寝る時に装着を嫌がるケースは少なくありません。
なぜお子さんがプレオルソを装着して眠れないのか、その主な原因を詳しく見ていきましょう。これらを理解することが、対処法を考える第一歩になります。
1. 装着時の異物感
プレオルソは柔らかい素材でできていますが、口内に異物を入れる感覚に慣れるまでには時間がかかります。特に寝る際に装着する場合、普段の快適な口内環境が変わるため、不快感や違和感を覚えるお子さんが少なくありません。
この異物感により、寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めてしまうことがあります。お子さんにとっては、慣れない感覚が安眠を妨げる大きな要因となるのです。
2. 顎や筋肉への負担
プレオルソは歯や顎に適度な力をかけて矯正を行います。この力が、装着初期には筋肉や顎に負担を感じさせる場合があります。
軽い圧力でも、特に寝ている間に顎の違和感として現れ、眠りが浅くなる原因になることもあるのです。お子さんによっては、この圧迫感を不快に感じることがあります。
3. 呼吸への影響
プレオルソを装着することで、口内のスペースが変わり、呼吸しにくいと感じることがあります。特に口呼吸の癖がある子供にとっては、装置による制限で呼吸が難しく感じられ、眠りが妨げられる可能性があります。
鼻呼吸への切り替えがスムーズにできないと、息苦しさを感じて目が覚めてしまうこともあるのです。
4. 心理的な不安
プレオルソは子供にとって新しい体験です。「うまく装着できるか」「寝ている間に外れてしまうのではないか」などの心理的な不安が、寝る前のストレスとして表れることがあります。
このような感情的な要因も、睡眠に影響を与える大きな理由の一つです。お子さんの不安な気持ちが、リラックスして眠ることを難しくしているのかもしれません。
5. 装置の適合性の問題
プレオルソがお子さんの口に合わない場合、不快感や痛みが増し、眠りに支障をきたす可能性があります。これが長期的な問題になると、装置に対する抵抗感が強くなり、使用を嫌がるようになることもあります。
装置のサイズや形状が合っていないと、違和感だけでなく、痛みを感じることもあるのです。
プレオルソで子供が寝れない時の7つの対処法
お子さんがプレオルソで眠れない場合、焦らずに段階的に慣れさせていくことが大切です。以下に、効果的な7つの対処法をご紹介します。これらの方法を試しながら、お子さんの状況に合わせて最適な対応を見つけていきましょう。根気強く取り組むことで、多くのお子さんは徐々に装置に慣れていきます。
1. 段階的な装着時間の延長
いきなり就寝時に長時間装着するのではなく、まずは日中の短い時間から始めましょう。最初は10分程度から始め、徐々に装着時間を延ばしていくことで、異物感に慣れていくことができます。
例えば、テレビを見ている時間や本を読む時間など、リラックスしている時に装着すると良いでしょう。お子さんが「これならできる」と感じる時間から始めることが重要です。
慣れてきたら、30分、1時間と徐々に延長し、最終的には就寝前に装着できるようにしていきます。無理なく進めることがポイントです。
2. 就寝前のリラックスタイムの確保
就寝前の30分程度は、特別なリラックスタイムとして設定しましょう。温かいミルクを飲んだり、お気に入りの絵本を読んだりして、心身をリラックスさせることで、プレオルソを装着しても眠りやすくなります。
スマートフォンやタブレットなどの電子機器は、ブルーライトの影響で睡眠を妨げる可能性があるため、就寝前1時間は避けるようにしましょう。
お子さんがリラックスできる環境を整えることで、プレオルソの違和感よりも、心地よい眠気を優先できるようになります。
3. 鼻呼吸の練習
プレオルソを装着すると、口呼吸が制限されるため、鼻呼吸に慣れることが重要です。日中に意識的に鼻呼吸の練習をすることで、就寝時も自然と鼻呼吸ができるようになります。
「あいうべ体操」などの口腔体操も効果的です。口を大きく開けて「あ」「い」「う」「べ」と発声することで、舌や口周りの筋肉をトレーニングできます。
鼻呼吸が苦手なお子さんの場合は、耳鼻科を受診して、鼻の通りに問題がないか確認することも検討しましょう。アレルギー性鼻炎や鼻づまりがある場合は、それらの治療も並行して行うことで改善が期待できます。
4. 親子での共有体験
お子さんだけにプレオルソを装着させるのではなく、親も一緒に何か口に入れる体験をすることで、お子さんの不安を和らげることができます。例えば、親がマウスガードを装着したり、一緒に歯磨きをしたりすることで、「一人じゃない」という安心感を与えられます。
「ママも(パパも)頑張っているよ」という姿勢を見せることで、お子さんの心理的なハードルを下げることができるのです。
また、プレオルソを装着できた日には、シールを貼るなどの小さな達成感を積み重ねる工夫も効果的です。成功体験を積み重ねることで、前向きな気持ちで取り組めるようになります。
5. 装置の調整
プレオルソの不快感が強い場合は、歯科医院に相談して装置の調整を検討しましょう。サイズや形状が合っていないと、必要以上の不快感や痛みを感じることがあります。
特に、装着して痛みを感じる場合や、違和感が2週間以上続く場合は、早めに歯科医師に相談することをおすすめします。専門家による適切な調整で、快適に使用できるようになることが多いです。
当院では、お子さんの状態に合わせて細かな調整を行い、できるだけ快適に装着できるようサポートしています。些細な違和感でもお気軽にご相談ください。
6. 唇にテープを貼る方法
就寝時に口が開いてしまう場合は、医療用のマイクロポアテープなどを使って、唇を軽く閉じるようにサポートする方法があります。これにより、鼻呼吸を促し、プレオルソが外れにくくなります。
テープは肌に優しいものを選び、縦に半分に切って、上唇と下唇の中央部分だけを軽く留める程度にしましょう。強く貼りすぎると不快感の原因になるので注意が必要です。
この方法は、口呼吸の癖が強いお子さんに特に効果的ですが、必ず歯科医師や医師に相談してから試すようにしましょう。アレルギーの有無や、お子さんの状態によっては適さない場合もあります。
7. 適切な就寝環境の整備
快適な睡眠環境を整えることも、プレオルソを装着して眠るためには重要です。室温は26〜28度程度、湿度は50〜60%程度に保ち、静かで暗い環境を作りましょう。
また、お気に入りのぬいぐるみや毛布など、お子さんが安心できるアイテムを用意することも効果的です。安心感があれば、プレオルソの違和感よりも眠気が勝ちやすくなります。
就寝時間を一定にすることも大切です。毎日同じ時間に寝る習慣をつけることで、体内時計が整い、自然と眠くなるタイミングでプレオルソを装着できるようになります。
プレオルソの効果を最大化するためのポイント
プレオルソで子供が寝れないという問題を解決しながら、その効果を最大限に引き出すためのポイントをご紹介します。装着時間の確保と適切なケアが、治療の成功には欠かせません。お子さんと一緒に継続できる方法を見つけていきましょう。
装着時間の目安と継続の重要性
プレオルソは、日中1〜2時間と就寝時の装着が基本です。特に就寝時の装着は、8時間程度の長時間にわたって効果を発揮するため、非常に重要です。
しかし、最初から完璧を求めるのではなく、お子さんのペースに合わせて少しずつ装着時間を延ばしていくことが大切です。継続することで、徐々に効果が現れてきます。
治療期間は通常1年程度ですが、お子さんの状態によって異なります。定期的に歯科医院を受診し、進捗を確認しながら進めていくことが重要です。
装置の清掃と管理
プレオルソは清潔に保つことが重要です。使用後は必ず流水でよく洗い、専用のケースに保管しましょう。歯ブラシを使って優しく洗うこともできますが、熱湯や歯磨き粉は使用しないでください。
また、定期的に消毒液につけることで、細菌の繁殖を防ぐことができます。清潔な状態を保つことで、口内環境も良好に保たれ、装着時の不快感も軽減されます。
お子さんと一緒に洗浄の習慣をつけることで、自分で管理する責任感も育てることができます。プレオルソの管理を通じて、歯の健康に対する意識を高めることも大切です。
定期的な歯科受診の重要性
プレオルソを使用している間も、定期的に歯科医院を受診することが重要です。通常は1〜3ヶ月に一度の頻度で、装置の適合状態や治療の進捗を確認します。
また、何か気になることがあれば、予約日でなくても相談することをおすすめします。早めに対応することで、問題が大きくなる前に解決できることが多いです。
当院では、お子さんが楽しく通院できるよう、キッズスペースを充実させ、診療室もボーネルンド社プロデュースの「あそび」のデザインを取り入れています。治療中も退屈しないよう、ユニットにタブレットを設置するなど、様々な工夫をしています。
プレオルソで失敗しないために知っておくべきこと
プレオルソによる矯正治療を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。失敗例から学び、効果的な治療を進めるための知識を身につけましょう。
お子さんの成長に合わせた適切なタイミングでの治療開始と、継続的なサポートが成功の鍵となります。
適切な治療開始時期
プレオルソは5〜10歳頃の混合歯列期に最も効果を発揮します。この時期は顎の成長が活発で、口腔周囲の筋肉のバランスを整えることで、歯並びや顎の発育に良い影響を与えることができます。
特に、出っ歯や受け口などの不正咬合は、早期に対応することで改善しやすくなります。お子さんの歯並びが気になる場合は、早めに歯科医院に相談することをおすすめします。
ただし、永久歯がすでに生え揃ってしまっている場合には、プレオルソだけでは効果が限定的になる可能性があります。その場合は、他の矯正方法と併用するなど、状態に合わせた治療計画が必要です。
装着時間を守ることの重要性
プレオルソの効果を得るためには、推奨される装着時間を守ることが非常に重要です。日中1〜2時間と就寝時の装着が基本ですが、この時間が確保できないと、期待通りの結果が得られない可能性があります。
特に、子供が嫌がって外してしまう場合、進行が遅れたり、治療期間が延長したりすることがあります。そのため、前述した対処法を活用して、お子さんが無理なく装着できる環境を整えることが大切です。
装着時間の記録をつけることも効果的です。カレンダーやシール帳を使って、毎日の装着状況を可視化することで、お子さんのモチベーション維持にもつながります。
虫歯予防の重要性
プレオルソを使用している間は、特に口腔内の清潔を保つことが重要です。装置を装着することで、唾液の流れが変わったり、歯磨きがしにくくなったりすることがあるため、虫歯のリスクが高まる可能性があります。
毎食後の丁寧な歯磨きと、就寝前の特に念入りな歯磨きを心がけましょう。また、定期的な歯科検診で、虫歯の早期発見・早期治療を行うことも大切です。
当院では、お子さんの虫歯予防にも力を入れており、エピオス水という殺菌性が高い超純水を使用しています。虫歯予防効果を見込みながらも安全性を確保しているので、小さなお子さんでも安心して治療を受けていただけます。
親の理解とサポートの重要性
プレオルソによる矯正治療は、お子さん一人では続けることが難しいため、親の理解とサポートが不可欠です。特に、装着を嫌がる時期を乗り越えるためには、根気強く寄り添うことが重要です。
「なぜこの装置が必要なのか」をお子さんの理解度に合わせて説明し、一緒に頑張る姿勢を見せることで、お子さんの協力を得やすくなります。
また、家族全体で健康的な生活習慣を心がけることも大切です。規則正しい生活リズムや、バランスの良い食事は、歯の健康だけでなく、全身の健康にも良い影響を与えます。