プレオルソが寝ている時に外れる悩み
お子さんのプレオルソ治療を始めたものの、朝起きたら床に落ちていた…。そんな経験はありませんか?
プレオルソは小児矯正に用いられるマウスピース型の装置で、口周りの筋肉を鍛えることで歯並びを整える効果があります。しかし、せっかくの治療効果も装着時間が不足すれば十分に得られません。特に就寝中は8時間程度の長時間装着が期待できる大切な時間です。
当院でも「せっかく寝る前に装着したのに、朝起きたら外れていた」というお悩みをよく耳にします。プレオルソが外れてしまう原因は主に口呼吸や、まだ装置に慣れていないことにあります。
この記事では、プレオルソを寝る時に外れないようにするテープ活用法をご紹介します。正しい方法で使えば、お子さんの矯正治療効果を最大限に高めることができます。
- プレオルソとは?基本的な使い方と効果
- プレオルソが寝ている時に外れる原因
- プレオルソ用テープの選び方
- テープの効果的な貼り方と注意点
- テープ活用の成功事例と効果
- お子さんがテープを嫌がる場合の対処法
- プレオルソ治療を成功させるための総合的なアドバイス
- まとめ:プレオルソとテープで理想の歯並びへ
プレオルソとは?基本的な使い方と効果
プレオルソについて詳しく知らない方のために、まず基本から説明しましょう。プレオルソは5〜10歳の子どもを対象とした小児矯正用のマウスピース装置です。歯を直接動かすのではなく、口周りの筋肉のバランスを整えることで、歯並びを自然に誘導します。
やわらかいポリウレタン素材でできているため、装着時の痛みや違和感が少なく、お子さんの負担を軽減できるのが大きな特徴です。また、取り外しが可能なので、食事や歯磨きの際に外すことができ、口腔内を清潔に保ちやすいというメリットもあります。
プレオルソの基本的な使い方は、日中1〜2時間と就寝中に装着するだけです。学校に持っていく必要はなく、ご家庭で使用できるので、お子さんが恥ずかしい思いをすることもありません。
効果としては、口呼吸から鼻呼吸への改善、舌の正しい位置の学習、歯並びと顎の成長の自然な誘導などが期待できます。特に、口輪筋(口の周りの筋肉)を鍛えることで、口を閉じる力が向上し、「ポカン口」の改善にも効果があるんですよ。
しかし、これらの効果を得るためには適切な装着時間を守ることが何よりも重要です。特に就寝中は長時間の装着が可能なため、矯正効果を高める上で非常に大切な時間となります。
プレオルソが寝ている時に外れる原因
なぜプレオルソは寝ている時に外れてしまうのでしょうか?主な原因を見ていきましょう。
まず最も多いのが口呼吸です。お子さんが口で呼吸する習慣があると、睡眠中に無意識に口を開けてしまい、プレオルソが外れやすくなります。実は、口呼吸はプレオルソで改善したい問題の一つでもあるのです。
次に、装置への慣れの問題があります。プレオルソを始めたばかりのお子さんは、違和感から無意識に舌や唇で装置を押し出してしまうことがあります。これは時間とともに改善することが多いですが、最初の数週間は特に注意が必要です。
また、装置のフィット感も重要です。お子さんの口の大きさや形に合っていないと、外れやすくなります。当院では、お子さん一人ひとりに合わせた調整を行っていますが、成長に伴って口の形が変わることもあるため、定期的な調整が必要な場合もあります。
これらの原因を理解した上で、次に紹介するテープ活用法を実践すれば、プレオルソが外れる問題を大幅に改善できるでしょう。
寝ている時にプレオルソが外れると、せっかくの治療効果が半減してしまいます。特に就寝中は8時間程度の長時間装着が期待できる大切な時間なので、この問題を解決することは治療成功への大きな一歩となります。
プレオルソ用テープの選び方
プレオルソが外れるのを防ぐためのテープ選びは、実は非常に重要です。お子さんのデリケートな肌に使うものですから、安全性を第一に考えましょう。
おすすめは「サージカルテープ」と呼ばれる医療用のテープです。これは病院でも使われる肌に優しいテープで、低刺激性で通気性があり、かぶれにくいという特徴があります。ドラッグストアや薬局で簡単に購入できます。
幅は1cm程度の細めのものが使いやすいでしょう。テープが大きすぎると、お子さんが違和感を覚えたり、朝の取り外しが難しくなったりする可能性があります。
また、お子さんが好きなキャラクターがプリントされた絆創膏を使うのも良い方法です。特に最初のうちは、お子さんにとって楽しい要素があると、テープ使用への抵抗感が減ることがあります。
ただし、どのようなテープを選ぶにしても、肌に合わない場合はすぐに使用を中止し、別のタイプを試してみてください。お子さんの肌質は一人ひとり異なりますので、様子を見ながら最適なものを見つけていくことが大切です。
私たち歯科医師としては、低刺激性で通気性の良いサージカルテープを第一に推奨していますが、お子さんが喜んで使用してくれることも継続のためには重要です。
テープの効果的な貼り方と注意点
プレオルソを固定するテープの貼り方には、コツがあります。正しい方法で貼ることで、効果を最大限に高めながらも、お子さんの負担を最小限に抑えることができます。
まず、就寝前の準備として、お子さんの口周りを清潔にしておきましょう。歯磨きをした後、口の周りを軽く拭いて乾かします。これは、テープの粘着力を高め、肌トラブルを防ぐためです。
次に、プレオルソを正しく装着します。装置が正しい位置にあることを確認してから、テープを貼り始めましょう。
基本的な貼り方のステップ
- 長さ3〜4cm程度のテープを用意します。
- テープを口の中央部分に、上唇と下唇を軽く閉じた状態で水平に貼ります。強く引っ張らず、自然な状態で貼ることがポイントです。
- テープは唇全体を覆う必要はなく、中央部分だけでOKです。これにより、鼻呼吸はしっかりできながらも、口が開きにくくなります。
テープを貼る際の注意点としては、以下のことに気をつけましょう。
- ・テープを強く引っ張りすぎない(肌への負担を減らすため)
- ・就寝中に呼吸がしやすいよう、鼻の通りを確保する
- ・肌が弱いお子さんの場合は、事前にパッチテストを行う
- ・朝起きたらすぐにテープを優しく剥がす(長時間の貼り付けは避ける)
お子さんによっては、最初はテープに抵抗を示すこともあるでしょう。そんな時は無理強いせず、少しずつ慣れさせていくことが大切です。例えば、最初は短い時間だけテープを貼ってみる、お気に入りのキャラクターの絆創膏を使うなど、工夫してみてください。
私の臨床経験では、多くのお子さんが1〜2週間程度で慣れてくることが多いです。根気よく続けることで、プレオルソの効果を最大限に引き出せるようになりますよ。
テープ活用の成功事例と効果
当院でプレオルソ治療を受けているお子さんたちの中から、テープ活用によって大きな改善が見られた事例をいくつかご紹介します。
6歳の男の子Aくんは、プレオルソ治療を始めて2週間ほどで、毎朝床に落ちているという状況でした。お母さんが心配されて相談に来られたので、テープの使用をアドバイスしました。最初は嫌がっていたそうですが、恐竜の絆創膏を使うことでAくん自身が楽しみながら取り組めるようになったそうです。
テープ使用を始めてからは、プレオルソが外れることがほとんどなくなり、約3ヶ月後の検診では口周りの筋肉の発達が明らかに見られました。特に口を閉じる力が向上し、日中のポカン口も改善傾向にあります。
また、8歳の女の子Bちゃんは重度の口呼吸があり、夜間のいびきも気になるとのことでした。プレオルソとテープの併用を始めてから、徐々に鼻呼吸への切り替えができるようになり、いびきも軽減。保護者の方からは「朝起きたときの口の渇きがなくなった」と喜びの声をいただいています。
下記ページからいくつかの症例をご確認いただけます。
このように、テープの活用は単にプレオルソを固定するだけでなく、口呼吸から鼻呼吸への切り替えを促進する効果もあります。鼻呼吸は酸素の取り込み効率が良く、口腔内の乾燥を防ぎ、虫歯や歯周病のリスクも低減できるという利点があります。
さらに、テープの使用によって装着時間が確保されることで、プレオルソ本来の効果である口周りの筋肉のバランス改善が進み、結果として歯並びの自然な誘導にもつながっています。
あなたのお子さんも、テープを活用することで同じような効果を得られる可能性が高いです。ぜひ試してみてください。
お子さんがテープを嫌がる場合の対処法
「テープを貼るのを嫌がって大泣きしてしまう…」
「夜中に自分で剥がしてしまう…」
こういったお悩みも少なくありません。お子さんがテープを嫌がる場合の対処法をいくつかご紹介します。
段階的なアプローチ
いきなり就寝時に長時間テープを貼るのではなく、まずは日中の短時間から始めてみましょう。例えば、テレビを見ている時間など、お子さんがリラックスしている時に5分程度だけテープを貼ってみます。「これくらいの時間ならできるね」という成功体験を積み重ねていくことが大切です。
徐々に時間を延ばしていき、お子さんが慣れてきたら就寝時に挑戦します。最初は寝かしつけた後に、お子さんが眠ってから貼るという方法も効果的です。
楽しい要素を取り入れる
お子さんが好きなキャラクターの絆創膏を使うのはもちろん、テープを貼る時間をゲーム感覚で楽しくする工夫も有効です。例えば、「お口にチャックをするよ」「おやすみシールだよ」など、ポジティブな言葉で表現してみましょう。
また、親子で一緒にテープを貼る「おそろい作戦」も効果的です。「ママ(パパ)も一緒にやるよ」と言って実際に貼ってみせると、お子さんも安心して取り組めることがあります。
ご褒美システムの活用
テープを使えた日にはカレンダーにシールを貼るなど、視覚的に成果を実感できる仕組みを作りましょう。一週間続けられたら小さなご褒美を用意するなど、モチベーションを維持する工夫も効果的です。
ただし、ご褒美に頼りすぎると内発的動機づけが低下する可能性もあるので、徐々にご褒美の頻度を減らしていくことも検討してください。
専門家のサポートを活用する
どうしても家庭での取り組みが難しい場合は、歯科医院での相談を活用しましょう。当院では、お子さんの性格や状況に合わせた個別のアドバイスを提供しています。
時には、歯科医師や歯科衛生士からの説明が、親からの説明よりも効果的な場合もあります。専門家を「味方」につけて、一緒に取り組んでいく姿勢が大切です。
プレオルソ治療を成功させるための総合的なアドバイス
テープの活用はプレオルソ治療成功の一助ですが、それだけで完璧というわけではありません。ここでは、プレオルソ治療全体を成功させるための総合的なアドバイスをお伝えします。
装着時間の確保
プレオルソは、日中1〜2時間と就寝中の装着が基本です。日中の装着時間も大切にしましょう。例えば、宿題をする時間や、テレビを見る時間など、家でリラックスしている時間に装着する習慣をつけると良いでしょう。
口周りのトレーニング
プレオルソを装着しているときに、意識的に会話をするなど、口周りの筋肉を動かすトレーニングを取り入れると効果的です。「あいうべ体操」などの口周りのトレーニングも併用すると、より効果が高まります。
鼻呼吸の習慣化
プレオルソの効果を最大化するためには、日常的に鼻呼吸を意識することが重要です。テープは就寝時だけでなく、日中の短時間でも使用して鼻呼吸の練習をするのも良いでしょう。
定期的なメンテナンス
プレオルソは毎日使用するものですので、清潔に保つことが大切です。使用後は必ず水で洗い、専用の洗浄剤を使用するか、歯ブラシで優しく洗浄しましょう。また、定期的に歯科医院でのチェックを受け、装置の状態や調整の必要性を確認することも重要です。
親子のコミュニケーション
お子さんの頑張りを認め、励ますことで、モチベーションを維持しやすくなります。「歯並びがきれいになってきたね」「口を閉じる力が強くなってきたね」など、具体的な変化を伝えることで、お子さん自身も治療の効果を実感できるでしょう。
プレオルソ治療は一朝一夕で結果が出るものではありません。しかし、日々の小さな積み重ねが、将来的な大きな成果につながります。焦らず、お子さんのペースに合わせて取り組んでいきましょう。
まとめ:プレオルソとテープで理想の歯並びへ
プレオルソが寝ている時に外れてしまうという問題は、適切なテープの活用によって大きく改善できます。サージカルテープなどの肌に優しいテープを使い、正しい方法で貼ることで、プレオルソの装着時間を確保し、治療効果を最大化することができるのです。
テープの使用に抵抗を示すお子さんには、段階的なアプローチや楽しい要素の取り入れなど、様々な工夫で対応していきましょう。また、テープの活用だけでなく、日中の装着時間の確保や口周りのトレーニング、鼻呼吸の習慣化など、総合的なアプローチが治療成功の鍵となります。
プレオルソ治療は、お子さんの将来の歯並びや顎の成長に大きく影響する重要な治療です。一時的な不便さや抵抗感はあるかもしれませんが、長期的な視点で見れば、その価値は計り知れません。
当院では、プレオルソ治療に関する無料相談を実施しています。テープの使用方法でお悩みの方や、プレオルソ治療全般についてご質問がある方は、お気軽にご相談ください。お子さん一人ひとりに合わせた、最適なアドバイスを提供いたします。
お子さんの健やかな成長と美しい歯並びのために、私たちアーブル歯科クリニックは全力でサポートいたします。
詳しい情報や無料相談のご予約は、アーブル歯科クリニックのホームページをご覧ください。
著者情報
- アーブル歯科クリニック 院長 田中 雄一
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略歴
- 2007年日本大学松戸歯学部卒業
- 2007年日本大学松戸歯学部附属病院 臨床研修医
- 2008年~2014年一般開業医勤務
- 2014年アーブル歯科クリニック開院
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所属団体
- 日本大学松戸歯学部有床義歯補綴学講座 非常勤
- 日本口腔インプラント学会
- 日本顎咬合学会
- 日本臨床歯周病学会
- AICインプラント専門医
- BPSデンチャークリニカル 認定医
- スウェーデン歯科学会
- 口腔感染症予防外来認定医
- POIC研究会 ホームケアアドバイザー認定
- 私立アスクかなでのもり第二保育園 嘱託医
- ブレーメン津田沼保育園 嘱託医
- リトルガーデンインターナショナルスクール新習志野校 嘱託医
- クニナ奏の杜保育園 嘱託医
- 習志野市立谷津小学校 学校歯科医
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矯正医
- 田中 慶子
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所属団体
- 日本矯正歯科学会 認定医
- インビザライン 認定医